損益計算書のテスト結果が20点!!だけど人間的魅力のある不思議なリーダー
数字の理解力が圧倒的に乏しいリーダー
社内の社員研修の仕事もしています。
「リーダーシップ」ということをテーマにした研修では、様々な角度からリーダーシップについて学ぶようにしています。
・損益計算書や貸借対照表の理解
・プレゼン能力
・コンプライアンス意識
・効率的な業務遂行
・コミュニケーション能力
一言でリーダーシップと言いますが、その中身は多種多様なスキル、知識があります。
今年実施している数字のスキルについては、損益計算書に関するテストを行っています。平均80点前後になるテストですが、ある事業部の店長職に実施した際、
「20点」
という得点の女性社員がいました。
専門知識に関しては最高峰レベル
20点というと、損益計算書の構造や、計算方法等、ほぼ壊滅的に理解していない頭を抱えてしまうレベルですが、本人は飄々(ひょうひょう)としており、周囲もさほど深刻な顔をしていませんでした。(ある意味プラス発想で、こういうシーンはよくある)
実は彼女は、数字の理解等は全くダメだけれど、ある専門知識にかけては社内でもトップの実力の持ち主であり、業界内でもそういないレベル。
会社が期待しているのは、その専門知識が一番なわけですから、まあ、多少数字がわからなくても大きな問題ではなく、想定内といえば想定内・・・。
女性社員の後輩達からの信頼も厚く、強烈な個性を持っている人ですが、後輩たちは皆、この人のためなら頑張れる、と彼女を慕っています。数字のテストでは最下位ですが、社内の幹部として、素晴らしい活躍をしている、立派なリーダーです。
影響を与え導くのがリーダー
リーダーシップのある人は、結局のところ、
「周囲に良い影響を与え、ゴールへ導く」
ということが共通点としてあります。
知識、スキル、経験値・・・幅広いものをオールランドに持っていることはもちろん素晴らしいことですが、じゃあ、それだけで完璧かというとそうではない。
人を動かすのがリーダーですが、人は「好き嫌い」で動くものでもあるから、人間的魅力がないリーダーの言うことは聞かない場合もある。
テスト20点という理解力は、彼女の場合決してウイークポイントにはなっておらず、
「ぎゃはははは・・・20点!ひっどいー!でも私、別なところで生きてますから!」と、全く意に介さずで、周囲も笑っている。
数字は全くダメだけれど、それをはるかに凌駕する特別なスキルを持っていることが、彼女の人間的魅力を高めることにもつながっている、と、お互い理解しているからだと思います。
採用活動の人物評価でも、様々な持っている力を確認するとともに、突出した魅力ある何かがあるか、人間的魅力のあるリーダー候補を数多く採用したい、と思っています。
おまけ
20点の彼女の本職は、ブランド品の真贋鑑定という高度な鑑定能力を極め、それを社内に教育するという非常に重要な役割を担っています。
この鑑定能力については、業界内でも自慢できる素晴らしいレベルであり、一目見たら瞬時に本物か偽物か見分けることができるという、本当のプロフェッショナルといっていい。
私も時々、彼女から鑑定スキルを教わっています。
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